哲学?する面白さに気がついた話
二十数年生きてきて、毎日生きにくいなあとか、どうして自分ばかり悪い目に合うのだろうと思うことが多かった。
とにかくモヤモヤが溜まっていったり、周りがうまく動かないからだと怒ったりしていたことが多かった。
しかしまあそんな状態で身体も気持ちも健康で生活できるわけもなく、病院に長くお世話になっており、いつまでこんなこと続いていくのかな、なんて考えていた。
何年もそんなことを続けていて、さすがにまずいと思い、行動を起こすことにした。
何か自分を変えてくれる言葉や本があるのではないかと思って、気になった自己啓発本なんかを読んだりしていたが、どこかしっくりこない。
心理学の本を読んでみてもしっくりこない。脳波が云々、ホルモンが云々という説明や理論はわかるがどうも腹の底に落ちてきてくれなかった。
そういうコミュニティに行ってみて、同じような生きにくさを感じているはずの人と話をしても、気持ちは晴れなかった。
確かに話をしているときはいいが、何も前へ進めないような気がした。
ずっと私は生きづらいままで生きていくんだろうな、なんて悲劇のヒロインに浸りながら、いつものようにネットサーフィンをしていたとき、本の紹介のまとめを見た。
オススメの本教えて!とある記事にはたくさんの本が載っていた。
そこに載っていた池田晶子さんの「14才からの哲学」という本に目が止まった。
そういえば哲学の本って読んだことないな?
いや、高校生の頃「ツァラトゥストラはかく語りき」を読んだけどよくわからなかった。
でも14才からのっていうんだからわかりやすいだろ、ちょっと読んでみるか。
という軽い感じで本を読み始めたのだが、まあこれがとにかくすごい衝撃だった。
私の悩みが言い当てられたわけでもなく、なんの回答が返ってくるわけではない。
でも私が今まで確実だと思っていたものが全てドロドロに溶けたような気持ちになった。
そのドロドロの中から形を作ることの楽しさを知った。
そこからみると今までの不満や疑問がとても小さく見えた。
私が考えることの可能性を知った。
すごい広いところに出たようだった。
ドロドロから形を作ることは今までやったことの中で一番楽しい。
そしてそれが哲学をする事なのだと私は感じた。
私は変わったわけではないけれども、なんだかいろんなものが楽しく見えるようになってきた
それは哲学のおかげなのではないかと思ったりしている。